研究課題/領域番号 |
15K03069
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 天理大学 |
研究代表者 |
井上 昭洋 天理大学, 国際学部, 教授 (20271702)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ハワイ / 先住民 / ハワイ人 / 主権運動 / 文化復興 / 環境保護 / 文化活動 / 主権 / 政治運動 / 文化フェスティバル |
研究成果の概要 |
ハワイ州のオアフ島、ハワイ島、マウイ島、モロカイ島、カウアイ島および米国本土のワシントン州シアトルにおいて、OHA(ハワイ先住民局)での資料収集と聴き取り、幾つかの文化フェスティバルの参与観察・資料収集、環境保護団体が管理するフィッシュポンドでの参与観察・聴き取り、およびハワイ人運動家が実施したデモ行進の参与観察などの調査を行った。 ハワイ人の主権運動は彼らの伝統文化復興運動や環境保護活動と非常に密接に関係しており、彼らにとって政治と文化の問題は分かちがたく絡み合っていることが分かった。また、ハワイ人の「主権」概念は、政治の領域から文化、言語、環境の領域にまで拡張されていることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1980年代以降、先住ハワイ人は伝統文化の復興運動と並んで、先住民の権利の回復を主張し、様々な政治的活動を展開してきた。彼らの要求は、自治組織の設立から、ハワイの独立、ハワイ王国の復活を目指すものまで様々である。本研究は、現在の彼らの政治的・文化的活動について分析することで、先住民問題は単なる政治的権利の問題ではなく、文化的問題でもあることを指摘した点に学術的意義がある。多くの日本人にとってハワイは単なるアメリカの観光地にすぎない。そのハワイで現在進行している先住民の政治的・文化的運動を紹介することで、日本におけるアイヌや沖縄県の問題について新たな視点を提供する点に本研究の社会的意義がある。
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