研究課題/領域番号 |
15K03182
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
刑事法学
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
十河 太朗 同志社大学, 司法研究科, 教授 (80304640)
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研究期間 (年度) |
2015-10-21 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2016年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2015年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 共謀の射程 / 共同正犯の錯誤 / 結果的加重犯の共同正犯 / 共謀関係の解消 / 共犯の因果性 |
研究成果の概要 |
共同正犯者の一部があえて他の共同正犯者との合意の内容と異なる犯罪を実行した場合(共同正犯の錯誤、結果的加重犯の共同正犯)や、共同正犯者の一部が途中で犯行を止めた場合(共犯関係の解消)に、共同正犯がどの範囲で成立するかは、当該実行行為が当初の共謀に基づいて行われたかどうか、すなわち、共謀の射程が実行行為に及ぶかどうかという観点から解決されるべきである。 共謀の射程は、広義の共犯(共同正犯、教唆犯、幇助犯)に共通する「共犯の因果性」と同義に捉えるのではなく、共同正犯に固有の要素である「共同性」あるいは「相互利用補充関係」の問題と理解すべきである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
共同正犯者の一部が当初の合意内容と異なる犯罪をあえて実行する事例は少なくなく、そのような場合にどの範囲で共同正犯の成立を認めるべきかの判断には困難が伴う。その際、共同正犯の成立を認めるためには、その実行行為が当初の共謀に基づいて行われたといえること、すなわち、共謀の射程が実行行為に及んでいることが必要となるが、そもそも共謀の射程とはどのような概念か、また、共謀の射程の有無をどのような基準で判断すべきかは、論者によって理解が異なっている。そのような現状を踏まえて、共謀の射程の意義や判断方法を検討し、その内容を明確に提示したところに、本研究成果の意義がある。
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