研究課題/領域番号 |
15K03292
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
政治学
|
研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
鳴子 博子 中央大学, 経済学部, 教授 (00586480)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | ルソー / フランス革命 / 女性の能動化 / ヴェルサイユ行進 / 暴力 / 道徳 / ジェンダー / 拒否権 / ポーランド分割 / ヨーロッパ統合 / ブレグジット / 戦争 / ポーランド / アソシエーション / 国民国家 / ジェンダー平等 / 一般意志 / パリテ / アソシエーシヨン |
研究成果の概要 |
ルソーの政治構想は、従来、時にナショナリズムを準備するもの、国家の膨張を許す論理を内包するもの(近年の例ではベルナルディ)と捉えられてきた。こうした理解に反して、本研究は、ルソーの政治構想が国民国家の論理とは一線を画す、膨張しない「アソシエーション国家」の論理であることをフランス革命(内戦と諸外国との戦争を伴う)の分析を通して明らかにした。 同時に本研究は、ルソーの性的差異論の視座から革命期の民衆の直接行動の分析を進めた。受動から能動へ転じたヴェルサイユ行進とそれ以降の女性たちは、ルソーの構想を超え出ており、公領域での働きかけは暴力を道徳の次元に転換させる道を開くものであることが明らかにされた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
<ルソーの思想とフランス革命の関係>は語られることの多いテーマであるにもかかわらず、ルソー研究サイドからの探究は活発とは言い難い現状にある。それゆえ、本研究はルソー固有の「革命概念」と「性的差異論」という2つの分析視座から、フランス革命を捉え直すとともに、ルソー理論の特質に新たな光を当てるという二重の学術的な意義を帯びている。 近現代の国民国家の歴史は戦争の歴史であった。国民国家とは一線を画す、戦争をしない国家の論理を探究する本研究の有する社会的意義、現代的意義はきわめて大きい。
|