研究課題/領域番号 |
15K03377
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済学説・経済思想
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
久保 誠二郎 東北大学, 経済学研究科, 博士研究員 (80400216)
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研究分担者 |
吉川 圭太 神戸大学, 人文学研究科, 特命講師 (80645408)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | マルクス主義の普及史/受容史 / 検閲 / 社会主義思想 / 戦前期日本 / 発禁 / マルクス主義の普及史 / 出版警察報 / 社会主義文献 |
研究成果の概要 |
本研究は、戦前日本でのマルクス主義の普及史(受容史)研究の一環として、出版と検閲に着眼して研究をすすめた。内務省『出版警察報』及び実際に検閲の際に使用された「検閲正本」等の当時の秘密資料を用いて、マルクス主義に関する出版物とその検閲の実態の一端を明らかにしようとした。具体的には、当時の出版物に対する発禁等の処分の実効性を表す「差押え率」の調査とデータベース化をすすめ、また「検閲正本」に残る検閲官による書き込み等の検閲の痕跡の調査を進めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「危険思想」とされたマルクス主義の出版とそれへの検閲には、その思想の普及の意図に対して、それを阻止しようとする権力との攻防も表現される。戦前の一時期には、発禁となっても実際には流通していた事実があったが、従来、そうした検閲処分の実効性や流通実態は、当事者の「回想」で語られることがほとんどだった。本研究は、内務省資料に依りながら、その実態を(一部ではあるが)数値で明らかにしようとする。この点に研究史上の意義がある。 また、検閲時の痕跡が残されている「検閲正本」の調査により、これまで不明であった検閲過程を具体的に追跡することが可能となる。本研究はその基礎調査をすすめた。
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