研究課題/領域番号 |
15K03383
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済学説・経済思想
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
山崎 聡 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 准教授 (80323905)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 厚生経済学 / ケンブリッジ学派 / 倫理学 / 優生学 / 功利主義 / 社会福祉 / ピグー |
研究成果の概要 |
ピグーを中心として,ケンブリッジ学派の経済思想と優生学の問題を考察した.当時興隆し,一躍時代を席巻した優生思想であったが,経済学者の対応は必ずしも理路整然としたものではなかった.多くが優生思想固有のイデオロギーに染まっていた最中にあって,ピグーは倫理的見地から優生思想を牽制し,科学偏重主義に対しても警鐘を鳴らすなど,当時の経済学者としては出色の論陣を張っていた.ケンブリッジ以外でピグー同様の論調を見せていたのが自由主義者ホブハウスであった.本研究は,両者の異同についても分析している.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
優生学といえば,かつて世界を恐怖に陥れた悪の極北のイデオロギーとして,今日では蛇蝎のごとく忌み嫌われている.ここでは,優生学勃興および同時代の経済学者らの思想を考察する.現代的視点では容認できないように見えても,当時としては,優生主義のある側面に対しては社会的なニーズが存したことも事実である.本研究は,経済学者の目を通じて,何が当時問題となっており,何故に優生思想が浸透していったのかを追究する.今日でも,実は優生思想は潰えていない.過去のみならず,現代の問題を考えるための歴史的な知見の一端を提供する.
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