研究課題/領域番号 |
15K03548
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金融・ファイナンス
|
研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
清水 順子 学習院大学, 経済学部, 教授 (70377068)
|
連携研究者 |
中国社会科学院 世界経済・政治研究所
ASEAN+3 Macroeconomic Research Office(AMRO)
|
研究協力者 |
孫 傑 IWEP, CASS, Professor
Lee Jae Young AMRO, Group Head and Lead Economist
Choi Jinho AMRO, Senior Specialist
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 円の国際化 / 貿易建値通貨 / 為替リスク / 基軸通貨 / セーフティネット / チェンマイイニシアチブ / 為替協調政策 / 流動性供給 / 準備通貨 / 決済通貨 / 人民元の国際化 / 通貨スワップ / 通貨政策 / アジア / 域内金融協力 / 為替制度 / 貿易建値 / 現地通貨建て / 直接交換市場 / オフショア市場 / クリアリングバンク |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、将来円がアジアの基軸通貨としての役割を担うとすればどのような国際化戦略が必要なのかを明らかにすることである。最終年度から延長した2018年度は、通貨の役割の中でも準備通貨としての円の可能性に注目し、アジアのセーフティネット(チェンマイイニシアチブ、CMIM)という観点から研究を行った。 清水がAMROで中国、韓国、及びタイの研究者と行ったCMIMにおけるアジア通貨の役割に関する共同研究では、円、元等のアジア通貨の貿易決済利用がさらに高まれば、現在ドル建てて構築されているCMIMに円や元を利用する可能性があるとともに、円建て二国間スワップ協定が円の利用拡大に重要であることを示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
昨今の米中貿易摩擦により米ドル基軸が揺らいでいる中で、円をはじめとするアジア通貨の域内利用促進を図る本研究の重要性は高い。シンガポールを中心に行ったインタビュー調査やアジア各国の研究者との共同研究により、アジア通貨利用が域内貿易決済を中心として徐々に拡大していることが確認された。このような傾向が続けば、現在ある金融危機対応としての米ドル建て流動性供給の仕組みであるチェンマイ・イニシアチブに加えて、域内のセーフティネットとしての円や人民元の役割が期待されるだろう。本研究の成果は、今後アジア各国が過度なドル依存から脱却し、域内での為替協調政策を推進する上で大きな貢献となるだろう。
|