1920年代ロシアにおける村ソヴェトと農民共同体

• 研究課題/領域番号: 15K03568
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 経済史
• 研究機関: 東京大学
• 研究代表者: 奥田 央 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 名誉教授 (80092170)
• 研究期間 (年度): 2015-04-01 – 2018-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2017年度)
• 配分額: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円); 2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
• キーワード: 村ソヴェト / 共同体 / 選挙 / 農業集団化 / 共産党員 / ネップ / クラーク / 風刺画 / スターリン / ロシア / 農民共同体

研究成果の概要

1920年代前半の村ソヴェトはコムニストの強い統制下にあった。1924－25年の「ソヴェト活発化」の政策のもとで、農民は政治的な潜在力を活発化させた。それは、共同体を基盤とした分権化の方向性をもっていた。しかし、農村の行政的なポストを独占していた農村コムニストは混乱に陥った。スターリンは1926年3月にソヴェトへの選挙権を制限することを強く要求した。1927年選挙キャンペーン下では、富裕農だけではなく中農まで選挙権剥奪に巻き込まれた。市場志向的な農民は強く抑圧され、こうして農村コムニストの「反クラーク気分」が高まった。それは、1928年の穀物危機下での農民への攻撃のひとつの背景となった。

研究成果

• [雑誌論文] ネップと農村コムニスト (2018)
  • 著者名/発表者名: 奥田央
  • 雑誌名: プロジェクト研究 巻: 13 ページ: 1-21
  • NAID: 40021509964
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] 「クラーク」と「勤勉な農民」――農村にネップはあったか―― (2017)
  • 著者名/発表者名: 奥田央
  • 雑誌名: ロシア史研究 巻: 100 ページ: 3-28
  • NAID: 40021453656
  • 査読あり
• [雑誌論文] 「クラーク」と「勤勉な農民」――ネップはあったか―― (2017)
  • 著者名/発表者名: 奥田央
  • 雑誌名: ロシア史研究 巻: 印刷中
  • 査読あり
• [雑誌論文] 1920年代ロシア農村の社会政治的構造（2・完）――村ソヴェトと農民共同体 (2016)
  • 著者名/発表者名: 奥田央
  • 雑誌名: 経済学論集 巻: 80-3/4 ページ: 45-103
  • NAID: 130008164113
  • 査読あり
• [雑誌論文] 1920年代ロシア農村の社会政治的構造（1）――村ソヴェトと農民共同体 (2015)
  • 著者名/発表者名: 奥田央
  • 雑誌名: 経済学論集 巻: 80-1/2 ページ: 2-49
  • NAID: 130008164131
  • 査読あり
• [雑誌論文] О понятии "кулак" в Советской деревне 1920-х гг. （1920年代ソヴェト農村における「クラーク」の概念について） (2015)
  • 著者名/発表者名: Хироси Окуда （奥田央）
  • 雑誌名: История в подробностях （『詳細歴史』） 巻: 3 (57) ページ: 26-33
  • 査読あり
• [備考] プロジェクト研究
  • URL: https://www.waseda.jp/inst/cro/assets/uploads/2018/03/156cee34fcf8ae80a182c0493c7df461.pdf