研究課題
基盤研究(C)
経済活動のグローバル化に伴い、教育において国際標準化への要請が強まる今日、本研究では、東西では欧州圏、南北では旧仏植民地にまたがる「フランス型」理工系教育について、①現在の欧州統合による欧州高等教育圏構築、また、②旧仏領植民地(アジア・アフリカ)の脱植民化を手がかりに、教育制度の構築・変容の過程を分析することで国際標準化とともに固有の連携の強化・維持を明らかにし、教育のグローバル化の方向性を、現代と過去の両面から検証した。
グローバル経済に伴う教育における国際標準化は、短期的には混乱や急速な変容を招きかねないが、本研究は手がかりを、欧州高等教育圏の構築と旧仏領植民地の脱植民地化という2重の課題を抱えるフランス型理工系教育に求め、グローバル時代の日本の大学を考える参照とした。すなわち、これまで充分に行われてこなかった両者を視野にいれた分析には、特に旧仏領各国の現地での文書保存・文献の状況を知ることが必須であり、その点でも意義は大きいが、総じて変容のあり様の分析を行うことで、グローバル時代の日本の大学を考えるうえで有効である。
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大学マネジメント(特集:今、フランスの高等教育は?)
巻: Vol.13, No.2 ページ: 24-30
大原社会問題研究所雑誌
巻: 688 ページ: 29-39
120005941566