研究課題/領域番号 |
15K03792
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
会計学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
大鹿 智基 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (90329160)
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研究分担者 |
阪 智香 関西学院大学, 商学部, 教授 (10309403)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 統合報告 / サステナビリティ / KPIs / 非財務情報 / 企業価値 / 租税回避 / 実証分析 / KPI |
研究成果の概要 |
本研究では、大きく2種類の実証分析を実施した。 まず、統合報告が目的とする「持続的な価値創造・向上」の成功者ともいえる長寿企業は、収益性が高く、かつ安定していること、さらに株主以外のステークホルダーへの付加価値分配が多いという分析結果を得た。 続いて、株主以外のステークホルダーのうち政府に着目し、租税回避の現状について可視化を試みた。また、税金の支払状況と企業の持続性(サステナビリティ)の関係を検証するため、グローバルデータを用いた分析をおこない、租税回避をおこなうことが、中長期的なサステナビリティを毀損する可能性があることを示唆する分析結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、企業の生み出した付加価値について、株主以外のステークホルダーへの分配を減らすこと、特に租税回避という形で政府への分配を減らすことが、中長期的には企業自身のためにならないことをエビデンス・ベースで確認した。 租税回避は、少なくとも短期的には税引後利益を高めるため、株主にとってポジティブな要素である。一方、中長期的な持続性を考える場合、租税回避をおこなうことによるレピュテーションの低下や、それに基づく顧客やサプライヤーの離反という影響も懸念される。具体的な経路は未解決であるが、後者の影響が相応に存在することを確認できたことは、企業経営者の意識変革の契機となる可能性を有している。
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