研究課題/領域番号 |
15K03859
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 東北文化学園大学 |
研究代表者 |
佐藤 直由 東北文化学園大学, 健康社会システム研究科, 教授 (00125569)
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研究分担者 |
猪股 歳之 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 准教授 (60436178)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 伝統的技能職者 / 技術継承 / 専門職養成 |
研究成果の概要 |
伝統的技能職者である酒造杜氏を事例に、伝統的技能職者の養成システムに、学校教育や職業資格制度といった近代的要素がいかに浸透しつつあるかを明らかにした。得られた知見は3点である。(1)高学歴化により、学習者の感受性に依存する不安定な技術継承から大卒者の知識、科学的素養に基づいた安定的な技術継承に変化した。(2)杜氏組合による杜氏の待遇改善要求は、通年雇用の従業員化を進めた。それは技術の保有、継承が個人から組織に移行することであり、杜氏自身の存在意義を脅やしている。(3)製造工程の機械化によって工程の言語化と数値化が進み、マニュアル化による技術継承となり、学習者に要請される資質が変化してきた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
酒造業者は、現在、製造工程従事者の正規社員化を進めるとともに、杜氏組合や産業技術センターなどの行政機関との連携を深め、酒造技術の社内での保有と向上に務めている。これはいわば雇用者と被雇用者の新しいWin-Win関係の構築のプロセスである。競争力の源泉ともいえる人材と技術という2つの要素を、地方製造業がいかに獲得できるかを検討していく上で、好適な対象である。本研究の成果をもとに、こうしたプロセスを酒造業者、杜氏組合、行政機関という3つのアクターに注目して検討することは、地方活性化につながる雇用創出のあり方に寄与できると考える。
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