研究課題/領域番号 |
15K03867
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 清泉女子大学 |
研究代表者 |
大野 俊 清泉女子大学, 文学部, 教授 (10448409)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 反日 / 親日 / 対日感情 / 対日認識 / アジア / ステレオタイプ / 東アジア / 東南アジア / メディア文化 / 対日イメージ |
研究成果の概要 |
日本のメディア界では近年、中国、韓国などは「反日」、フィリピン、インドネシアなどの東南アジア諸国は「親日」といった二分論的な対日観を示す記事や出版物の刊行が目立つ。ステレオタイプ化した対日認識の実情をよく吟味するため、中国、韓国、フィリピン、インドネシア、東ティモールで関係者多数への面談調査、大学生らとのグループ・ディスカション、配布票調査などを実施した。関係国の研究者を招いて国際シンポジウムも開催した。その結果、近隣アジア諸国市民の対日認識は各国とも多様化し、彼らの認識は各国の戦後の政治情勢・日本による経済援助認識・日本の大衆文化受容の相違や訪日経験の有無とも関連していることもわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中国や韓国などは「反日」、東南アジア諸国は「親日」といった、日本のメディア界で拡がるステレオタイプ的な見方は日本人の正確な対近隣アジア認識を曇らせる可能性がある。 領土問題を主要因として「反日デモ」が相次いだ中国や、慰安婦問題などで日本との政府間関係がこじれる韓国における市民の対日観については、相当数の先行研究の蓄積がある。一方、東南アジア諸国の市民の対日観については、アカデミックな研究が極めて少ないうえ、「反日」のレッテルを張られがちな国々の市民の対日観との比較論を、現地調査を踏まえて提示した前例はほぼ皆無とみられる。その意味で本研究はパイオニア的なものと言えるだろう。
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