研究課題/領域番号 |
15K04011
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会福祉学
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研究機関 | 熊本学園大学 |
研究代表者 |
田尻 雅美 熊本学園大学, 水俣学研究センター, 研究員 (70421336)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 社会福祉学 / 水俣学 / 障害者 / 水俣病 / 胎児性水俣病 / 小児性水俣病 / 障害学 / 障害者(児)福祉 |
研究成果の概要 |
当事者の生の視点から、胎児性水俣病患者のかかえる生きづらさの意味を解明し、暮らしやすさ、生きやすさを実現するために、水俣病運動史を再検証し、胎児性水俣病患者が運動の中で果たした役割と成果を整理し、課題を抽出した。次に当事者、家族、介護者、支援者などのヒアリングと参与観察を通し、当事者のニーズの明確化を行った。胎児性水俣病患者のニーズは、水俣病が未解決であるために、水俣病事件の中心的課題となりづらい状況が続いていたことが明らかになった。しかし、現在は、少ない人数ではあるが、水俣病の補償だけでなくいくつかの制度を利用することで、自らの生活を幅広いものへと変化していることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、胎児性水俣病患者の暮らしやすさ、生きやすさの実現のために必要な課題を明らかにすることができたが、今後は、「公害被害者であると同時に障害者である」という新たな視点に立ち、胎児性水俣病患者の「障害者」像を確立することによって今後の展望を明らかにし、他の公害・環境問題に教訓として提示することが課題として残された。ここで明らかになる胎児性患者の経験と苦難は、他の公害被害者や障害者たちにも共有されるものになると考える。 さらに、本研究の独創性は公害被害者としての水俣病患者を「障害者」として捉え直そうという点にあり、これは障害者福祉学ならびに障害学への新たな貢献につながるものと考えている。
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