研究課題/領域番号 |
15K04012
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会福祉学
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研究機関 | 志學館大学 |
研究代表者 |
松本 宏明 志學館大学, 人間関係学部, 准教授 (90625518)
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研究分担者 |
岡田 洋一 鹿児島国際大学, 福祉社会学部, 教授 (20369185)
石井 宏祐 佐賀大学, 教育学部, 准教授 (30441950)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | アルコール / アディクション / 依存症 / グループ / 専門職 / 家族療法 / オープンダイアローグ / サポートグループ / 自助グループ / 対話 / チームアプローチ / リハビリテーション / プログラム / 援助者 / 自助 |
研究成果の概要 |
アルコール依存症からの回復に寄与するサポートグループの基盤として「重なり合いを否定しない専門性」が提示された。各研究がそれぞれ提示した重なり合いとは、①有期限の医療支援と無期限の非医療支援との重なり合い②依存症形成時の自己治療的側面と回復時の対人関係との重なり合い③専門性を持つスタッフと当事者との重なり合い④援助者の媒介により見出される参加者間の重なり合い③多声モデルと中心主義的なモデルという理論モデルの重なり合い、であった。専門家にとってこの「重なり合いを否定しない専門性」は、援助の方向性と、患者に対する回復希望とをともに醸成するシステムとしての回復モデルの基盤とをなすものと位置付けられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルコール以外にも薬物やゲームなど、近年依存症は社会問題として前景化している。一方、依存症からの回復方向性は十分共有されていない。また、私たちは依存症への恐怖等の理由から、自身と依存症とのつながりをなかなか認めようとしない。そして、この否認は本来回復をサポートするはずの援助者にも無縁ではない。一方本研究において示された「重なり合いを否定しない専門性」という方向性は、依存症の回復や、援助者と当事者との重なり、当事者間の重なり等、なかなか見えづらいがすでにあるつながりや重なりに焦点をあてることが、依存症者の回復、ひいては援助者の負担軽減にもつながることを示す。
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