研究課題/領域番号 |
15K04024
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会心理学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
村本 由紀子 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (00303793)
|
研究協力者 |
正木 郁太郎
岩谷 舟真
鈴木 啓太
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 自己と他者 / 一貫性の認知 / 集団規範 / 多元的無知 / 暗黙理論 |
研究成果の概要 |
(1)行為者の態度の一貫性についての認知が、行為者との心理的距離に応じていかに異なるかを、自己と他者の連続性(自己-親密な他者-疎遠な他者)を視野に入れて検討し、距離が近いほど行為者の態度の文脈を超えた一貫性が知覚されること、自己はいわば心理的距離ゼロの他者として捉えうることを見出した。(2)自己と他者の間の認知のズレがもたらす社会的帰結として、集団において誰からも好まれない「不人気な規範」が維持されるメカニズムを検討した。(3)能力の可変性に関する暗黙の信念が、自己と他者との相互作用を通じて形成され、共有されるプロセスを、教育場面における社会環境の諸要因にも着目しつつ検証した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
他者の信念についての誤った推測が共有され、結果的に誰もが好まない不人気な規範が維持されてしまうメカニズムを精緻に検討することによって、現実場面においてそのような規範を打破するために鍵となる要件を探ることができた。さらに、能力や努力の価値やその可変性に関する共有信念が、周囲の教育学習環境に適応し、他者(教師や親)からの期待に応えるための方略として形成されるプロセスを見出したことで、暗黙の信念に文化差が存在する理由を説明する仮説的な理論モデルの構築を図ることができた。
|