研究課題/領域番号 |
15K04038
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | 聖心女子大学 |
研究代表者 |
小城 英子 聖心女子大学, 現代教養学部, 准教授 (60439510)
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研究分担者 |
坂田 浩之 大阪樟蔭女子大学, 学芸学部, 准教授 (70340627)
川上 正浩 大阪樟蔭女子大学, 学芸学部, 教授 (40242789)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 不思議現象 / 態度 / 信念 / 批判的思考 / ウェルビーイング / 精神的健康 / 不思議現象信奉 / 態度・信念 |
研究成果の概要 |
不思議現象を真剣に信奉している「信奉層」、エンターテイメントとして表面的に楽しむ「娯楽的享受層」、中間的な「一般層」、客観的・論理的にとらえる「批判的懐疑層」、一方的に否定し、その信奉者にも批判的な「盲目的懐疑層」、何ら態度が形成されていない「無関心層」の6つの層が見出された。「知的好奇心」が真の批判的思考の獲得を促進し、不思議現象に対する論理的・客観的なとらえ方につながること、神仏の信奉がレジリエンスを高める一方で、「盲目的懐疑層」はレジリエンスが低いためにストレス状況に陥ることを恐れ、不安や恐怖の発信源となり得るものを全面的に拒否することによって防衛している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多くの先行研究では、批判的思考を獲得した結果として不思議現象に対する信奉度が低下し、懐疑的になることが暗に想定されているが、いずれの研究においても批判的思考態度尺度と不思議現象信奉との明確な関連性が見出されていなかった。本研究により、真の批判的思考獲得は、不思議現象に対してでさえ知的好奇心を抱き、その(非)論理性を追究する志向性であることが示された。また、ウェルビーイングについては「信奉層」において低いことが予想されたが、むしろ、不思議現象を信奉することによってウェルビーイングを維持している可能性が示唆され、これは宗教がもたらす心理的効用にも類似したメカニズムと考えられる。
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