研究課題/領域番号 |
15K04043
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | ヤマザキ動物看護大学 |
研究代表者 |
新島 典子 ヤマザキ動物看護大学, 動物看護学部, 教授 (70422350)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | ペットロス / 終末期ケア / 死生観 / 看取り / 介護 / 高齢 / 安楽死 / 教育 / 高齢者 / 動物観 / 社会受容 / コミュニケーション / ケア / 飼い主 / 動物看護師 / ペット / 喪失 |
研究成果の概要 |
動物看護師(Veterinary Technician, 以下VT)は、数年後の国家試験実施が決定した重要な職種でありながら、離職率が高いことが憂慮されてきた。 そこで本研究では、飼い主と獣医師とを媒介するVTに対し、離職に繋がりうる感情労働の実態を調査した。人もペットも共に高齢化する現代日本社会において、増加する終末期のペットケアの実態やVTのケア観、ケアの実施に際し飼い主とのあいだに生じる諸問題の把握により、飼い主と獣医師とを媒介するVTの感情労働のあり方を示した。その際には、終末期ケアの場におけるVTの死生観や動物観、勤務経験の影響や、卒前・卒後教育のあり方など対処法も含め検討を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
データへのアクセス困難性から従来不可能だった、全国の幅広い年齢層のVTへの、調査票や半構造化面接、参与観察等による調査を行った結果、終末期に要介護状態になるペットの自宅介護を一人で抱え込み地域で孤立しがちな飼い主の苦悩や、それに対峙するVTの感情労働の現状、死生観の知識や共感、傾聴、想像力等コミュニケーションスキルの必要性が顕在化した。 経験豊富なVTがペットケア支援体制を構築できれば、終末期ペットの在宅ケアを行う飼い主も、ペットを介在させて地域と繋がりやすくなる。飼い主の社会的孤立度を低減させ、人間の福祉制度を補完し、広く国民の介護・死別体験の苦悩緩和に資することの出来る可能性が示された。
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