研究課題/領域番号 |
15K04044
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | 金城学院大学 |
研究代表者 |
北折 充隆 金城学院大学, 人間科学部, 教授 (30350961)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 量刑判断 / 重回帰モデル / 社会考慮 / 裁判員裁判 / 重回帰式 / ゲイン・ロス効果 / 反省 / 養育環境 |
研究成果の概要 |
本プロジェクトは裁判に対する態度や事件に対する心証、犯罪不安や社会考慮といった個人の態度について、量刑判断との関連を検討した。 まず量刑判断に対し、反省の有無・生育環境・犯行態様の残虐さ・身勝手さがどう影響するのかについて、重回帰モデルを作成した。しかし有意差は見られず、いずれの因子も全く量刑判断に影響していなかった。これについて、量刑判断にに大きく影響するのは、いかに重大な結果を与えたのか、被害者がどのような感情を持っているのかといったことの方が量刑判断を大きく規定していた。 また、ゲインロス効果については、裁判の公正性評価が、現状の裁判の流れとされているパターンで最も高い値を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
重回帰モデルの作成については、残念ながらモデルの有意差が見られず、どの変数についても量刑判断に影響を及ぼさなかった。本研究で明らかにできた知見は、司法判断の根拠と市民感覚に大きなズレがあると共に、個人差が大きく汎用化が難しいことを実証できたと言える。すなわち本研究の知見は、判断の個人差が大きい以上、どのような量刑判断でも不満を持つ人を排除できず、市民感覚を反映することは事実上困難であり、限界があることを示したと言える。
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