研究課題/領域番号 |
15K04045
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
畑中 美穂 名城大学, 人間学部, 准教授 (80440212)
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研究分担者 |
松井 豊 筑波大学, 働く人への心理支援開発研究センター, 主幹研究員 (60173788)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 神経心理学的検査 / 災害救援者 / 消防職員 / 適応 / 精神的健康 / 惨事ストレス / リアリティ・ショック / 社会問題 / 適性検査 |
研究成果の概要 |
本研究では、新入職員を含む消防職員の精神的健康やストレス反応を継時的に3回測定し、これらの適応指標と神経心理学的指標との関連を検討した。検討の結果、新入職員では、赴任前(第一調査)時点での数逆唱課題の成績が高い場合には、赴任後1年間の職務上のストレッサーが高くなっても、心的外傷性ストレス症状や精神的不健康症状が生じにくかった。したがって、神経心理学的指標が消防職員の適応状態の予測因となる可能性が示唆された。 また、消防職員について、赴任前から赴任後にかけて縦断的に適応状態を検討した結果、赴任後、数年間の新入職員の適応状態に対して「職務の役割不明瞭」が大きく影響することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
消防職員の適応と神経心理学的指標との関連を縦断研究を用いて検討することにより、災害救援者の適応の予測因として神経心理学的指標が有効であることを見出した。また、適応と関連する他の変数を制御しても、神経心理学的指標の予測力があることも確認した。これらの知見は、社会的望ましさによるバイアスを受けにくい神経心理学的指標を用いた新しい適性検査の実現と新入職員の適正配置という現場の問題解決に貢献する。 また、十分な対象者数を確保した定量的な縦断研究によって、消防職員のリアリティ・ショックの存在とその規定因に関する新しい知見が得られており、本研究の成果は新入職員の適応維持に関わる方策の検討にも役立ちうる。
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