研究課題/領域番号 |
15K04120
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床心理学
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
廣瀬 幸市 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (10351256)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 学校教育相談 / 世代間伝達 / ナラティヴ / ライフストーリー / 臨床物語論 / 自己成長 / 臨床ナラティヴ・アプローチ / 教育相談 / ライフストーリー法 / 臨床の知 / ライフヒストリー法 |
研究成果の概要 |
教員による学校教育相談に関して、現場ベテラン教員が蓄積した校内チーム体制構築の実践知について、定性データ分析により質的に概念化した。臨床ナラティヴ・アプローチを共に学び合う研究会という “縦と横のつながり”の場への積極的なコミットメントが、現場若手教員にとって、個人的な意味を形成し、自身の肯定的自己意識を生成し、未来に向けた新たなモチベーションを形成した。これを通して、若手担当者の内部に、暗黙知の継承を志す指向性を準備させることができた。 学校教育相談の継承は、分掌による組織の役割分担によって促進されるのではなく、担当者の自己形成と絡んだ受け取り直しが奏功の鍵となっていることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現場の実践知の世代間伝達において、継承していく側の内的要因を質的に捉えたという側面だけに止まらず、職域制度の設計不備という構造的問題を抽出した点に社会的な意義がある、と言えるだろう。また、本研究で臨床物語論に依拠する臨床ナラティヴ・アプローチにより調査することを通して、現場で傷つき、自身の在り方に迷いを生じていた、真摯な学校教育相談担当者に心のケアを与えたことも社会的意義と言える。 本研究の研究成果として発表した国際コロキアムでの口頭発表および国際雑誌への掲載を通して、我が国におけるライフストーリーに関する研究が仏語圏の研究者に触れられるようになったことは、学術的な意義がある。
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