研究課題/領域番号 |
15K04137
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床心理学
|
研究機関 | 北海道科学大学 |
研究代表者 |
牧野 高壮 北海道科学大学, 未来デザイン学部, 准教授 (30458137)
|
研究分担者 |
平野 直己 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (80281864)
|
研究協力者 |
小田切 亮
新田 大志
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 地域実践 / 臨床心理士 / コミュニティ臨床 / 実践特徴 / 展開プロセス / 苦悩 / 縦断データ / ターニングポイント |
研究成果の概要 |
本研究では、地域実践に携わる臨床心理士(5名)を対象として、実践がいかに始まり展開してきたかを実践ストーリーとして収集した。得たストーリーを分析し特徴を抽出した。その結果、実践を構成する7つ(他者との関係性、現実状況との葛藤など)の特徴を得た。しかしこれら実践特徴は発達的な意味をもつと推測されたため、1年後新たに3名へ当該の実践がどう変化しているかを調査した。その結果、外的な環境と実践家の内面的な体験が、相互に影響しながら実践は展開していた。地域実践は、実践家のプライベートに近い環境で行われるため、実践家の日常変化が実践活動へダイレクトに反映しやすく、両者の境界が曖昧になりやすいと考えられた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多様化する社会のなかで臨床心理士に求められる介入は一様でなく、それらにどう応ずるかという課題がある。受身的中立性に代表される、臨床心理学の訓練から学ぶ臨床心理士の態度は、地域実践では大きく異なることが指摘されていた。そして本研究では、実践家による内面的な変化と実践活動の展開が大きく結びつき、相互に影響を及ぼしながら進むことが明らかになった。地域での実践は、実践家のプライベートと近い環境で行うため、プライベートによる変化が実践へダイレクトに反映しやすかった。この知見はこれまでの臨床心理学における実践姿勢と異なり、実践家としてこの姿勢を自らの取り組みにどう用いることができるかという視点を提供した。
|