研究課題/領域番号 |
15K04150
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床心理学
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研究機関 | 立正大学 |
研究代表者 |
田中 輝美 立正大学, 心理学部, 教授 (60272879)
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研究期間 (年度) |
2015-10-21 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 未来展望 / 未来イメージ / 注意バイアス / 不安 / 抑うつ / イメージ / 不安傾向 / 抑うつ傾向 / 未来時間展望 / 精神病理傾向 / 青年期 |
研究成果の概要 |
研究1は,大学生に未来展望誘導を行い,不安や抑うつ傾向といった精神病理傾向の高い者は未来展望を拡散的に捉えにくいこと,抑うつ傾向の低い者は近未来を先にイメージすると未来展望をより拡散的にみるという順序性がみられた。不安や抑うつのレベルを統制して未来展望で注意バイアスがみられるかどうかを検討した研究2では,不安統制下でポジティブ刺激,抑うつ統制下でネガティブ刺激に対して有意な注意バイアスがみられた。研究3では不安傾向を反映する課題で注意バイアスを検討し,精神病理傾向によるバイアスによって未来展望によるバイアスが検出されないことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果から,大学生の未来展望を未来のイメージで操作可能であることが示された。未来展望は若者のキャリア検討時に重要であり,本研究の知見は若者のキャリア教育に適用できる。遠い未来のイメージがポジティブ情報やネガティブ情報の処理にあたってバイアスをもたらすという知見も,キャリアを考える際どの未来時点の想定にはどのような情報を提供するべきかを考える一助となると思われる。さらに本研究は不安や抑うつなどの精神病理傾向を準臨床群的にとはいえ扱っている。精神病理傾向の統制の下精神的に不安定な者は未来を広く捉えにくいことが示されたので,キャリア教育時にも不安や抑うつの傾向に留意すべきという根拠となる。
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