研究課題/領域番号 |
15K04162
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床心理学
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研究機関 | 追手門学院大学 |
研究代表者 |
馬場 天信 追手門学院大学, 心理学部, 教授 (00388216)
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研究協力者 |
川畑 直人 京都文教大学
佐藤 豪 同志社大学
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2015年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | アレキシサイミア / 質感情症 / 愛着 / 対人関係 / 対人信念 / 傷つき体験 / 抑制因 / 家族 / 失感情症 / 感情 / 自立と分離 / 見捨てられ不安 / 親子間相関 / 母親への願望 / 愛着対象 / ストレス対象 / 接近回避 |
研究成果の概要 |
本研究ではアレキシサイミア傾向者の対人関係における諸特徴をアセスメントできるツール開発を目的とした。調査1では同傾向者の愛着対象あるいは回避対象となる他者の属性分析、調査2では同傾向者の対象関係や家族内対人関係パターンと愛着スタイル、調査3では同傾向者の対人信念を測定する尺度開発、調査4で傷つき体験開示抵抗感尺度の開発を行った。同傾向者は、対人関係パターンにおいて愛着形成の問題があり、見捨てられ不安を中心にパラノイア的な対人信念が形成され、他者へ相談したり頼ることを困難にしていること、傷つき体験を開示することでネガティブ感情の再体験となることを恐れていることも明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、感情を気づくことや他者に表出することが困難なアレキシサイミア傾向者が、対人関係においてどのような困難を有しているかを検討した。脳科学的研究から感情に関する脳内情報処理の問題が既に指摘されているが、本研究は同時に愛着形成を基盤にした「関係性の障害」やそれに基づく被害的な対人信念の問題から、他者に頼ることや相談することでむしろネガティブ感情の再体験が活性化することを恐れ、他者との親密な関係にはいれないことが明らかとなった。すなわち、臨床心理学的介入を行う際には、このようなアレキシサイミアの関係性の障害に焦点をあて治療でその困難さを丁寧に取り扱うことの重要性を示唆したと言える。
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