研究課題
基盤研究(C)
表情の知覚は,対人相互作用において重要である.しかし,その神経メカニズムは不明である.この問題を調べるため,まず片側扁桃体損傷患者を対象とする神経心理学研究を実施した.被験者は,複数の中性表情の中の,怒り・幸福の通常表情あるいは逆表情を検出した.健常半球が刺激されたときにのみ,通常表情の検出が逆表情より速かった.表情の検出において扁桃体が不可欠の役割を果たすことが示唆される.次に,過去の深部脳波データ(顔刺激を観察中の扁桃体と下後頭回のデータ)を動力学的因果モデルで解析した.扁桃体と下後頭回の間にすばやい調整効果が示された.すばやい顔処理のため扁桃体が視覚野と情報交換することが示唆される.
すべて 2017
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)
Human Brain Mapping
巻: 38 号: 9 ページ: 4511-4524
10.1002/hbm.23678
120006337979