研究課題/領域番号 |
15K04221
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松下 晴彦 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (10199789)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | デューイ / ヘーゲル / 教育思想 / プラグマティズム / アメリカ教育 / 哲学 |
研究成果の概要 |
本研究は、デューイ思想形成へのヘーゲルの影響について再評価し、デューイ思想の枠組みの展開-特に主要概念、成長、民主主義、経験の連続と再構築、社会的探究など-を、ヘーゲル哲学の観点から再考することにより、曖昧で難解、実践的でないとされてきたデューイ教育思想のより説得的な理解の枠組みを提示することを目的とした。先行研究としてShook, Goodらの研究があるが、本研究ではこれらを踏まえつつも、かれの自然主義的経験論の淵源が、1880年代の『論理学』や『精神現象学』の読解にあると捉え、ミシガン、シカゴ大学時代の講義ノートや1896年論文「反射弧概念」他にその痕跡が認められることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
デューイ思想の形成は、観念論期、実験主義期、自然主義期に区分して捉えられ、観念論期(ヘーゲル期)は後に離脱したと捉えられる。この理解に対し、本研究では、デューイの教育学説には、心理学的機能主義、道具主義的な理解へと展開された後も、ヘーゲル的、弁証法的な考え方、理論的な枠組みの残滓がみられることを明らかにした。例えば、かれに特有な方法と題材を分離しない教材概念も、その背後にヘーゲル的な思考法(題材は分解されて、事実的な要素と観念的な要素となり、展開されて方法となる)を看取することができる。こうして、一見難解なデューイ教育学説のより受容可能な理解の方法を提示できるのではないかと考えられる。
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