研究課題/領域番号 |
15K04284
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
|
研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
榊原 知美 東京学芸大学, 国際教育センター, 准教授 (20435275)
|
研究協力者 |
山名 裕子
和田 美香
黄 琬茜
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 多文化 / 保育 / 幼児 / 数量発達 / 保育者 / 多文化保育 / 数量概念 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は,幼児や保育者が文化的文脈の相互調整を頻繁に行うことが予想される,多文化状況にある保育活動への参加を通した幼児の数量発達の過程とそれを支える保育者の支援の文化的特徴を解明することである。多文化保育を行っている保育所と外国人学校附属の幼稚部の5歳児クラスを対象に,保育活動の縦断的観察と保育者面接を行ったところ,保育活動に数量の要素は頻繁に埋め込まれていたが,数の操作などは殆ど観察されないことが確認された。一方,幼児や保育者によるコミュニケーションでは,多様な文脈間の調整がみられた。数量発達に関わる埋め込み型の支援については,多文化保育特有の実践上の工夫が必要となることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた知見は,多文化状況の保育において知的発達の支援よりもむしろ文脈間の調整というコミュニケーション上の課題の解決が前面化することを示したものであり,このような状況における保育が直面する課題の基本的な構造を実証的に明らかにしたという点で学術的な価値を有するものである。本研究の成果を踏まえ,一般的な日本の園で行われており,幼児の数量発達に効果的であることが確認されている埋め込み型の支援をどのように多文化状況の保育において実施するか検討していくことによって,小学校での学習に困難を経験する傾向にある多文化の幼児への有効な支援の開発にも結び付くものと期待できる。
|