管理主義的な生徒指導は児童・生徒の自由と遊びを過度に統制して体罰等の問題を引き起こした。他方,不登校の児童・生徒は,自分の自由を統制しすぎて遊べなくなっている。確かに若者は大人になるとき,遊びを断念して労働に従事しなくてはならない。しかし,彼らは遊びを断念する前に,一度は遊びを遊び抜いておかなければならない。それゆえ,不登校児童・生徒を数多く受け入れている定時制高校では,多様な背景を持つ生徒を受け入れいているという特性を生かし,彼らの自由と遊びを容認して彼らの相互作用を引き起こす生徒指導を行わなくてはならない。こうした生徒指導を行いつつ規律を保つためには,生徒自治・生徒参加の試みが必要である。
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