研究課題/領域番号 |
15K04401
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教科教育学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
小川 雅子 山形大学, 地域教育文化学部, 教授 (40194451)
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研究協力者 |
菊池 郁子
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | いなばのしろうさぎ / 伝統的な言語文化 / 神話教材 / 再話 / 古事記 / 世界の神話 / 神話 / 紙芝居 / 神話教材の開発 / 神話の書き替え / 教科書教材の問題 / 教材開発 / 神話の指導 / 教科書教材の分析 / 国語科教育 / 古事記研究 / 神話の書き換え |
研究成果の概要 |
平成18年の教育基本法改正の趣旨を受けて平成20年度の小学校学習指導要領から低学年の国語に伝統的な言語文化として神話が加えられた。4社の教科書教材「いなばのしろうさぎ」は、どれも原典(『古事記』)とは異なる一義的な教訓話になっている。実践にも神話というジャンルに即した指導は見られない。そこで原典に即した紙芝居を作って調査したところ、低学年の児童でも原典の内容を把握できることがわかった。神話の多義性・比喩性という特徴を生かして「学習者を主体者とする読みの指導」でなければならないことと、「原典の内容の尊重」・「日本神話を世界の神話と比較する観点」をふまえた教材化の重要性を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
平成20年の学習指導要領から小学校国語に「神話」が加えられたが、戦前の神話教材の問題をふまえた議論の発展がなく現代の国語教育における新たな位置づけが明確でない現状の問題を指摘した。そのため、教科書教材は神話ではなく一義的な教訓譚としての昔話になっている。しかし、伝統的な言語文化としての神話の教材化のためには多義的比喩的な原典を尊重すべきこと、さらに、グローバルな社会を生きる学習者にとっての神話は、世界の神話と比較する観点から異文化理解にも繋がるものでなければならないことを明らかにした。
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