研究課題/領域番号 |
15K04412
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教科教育学
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
川崎 誠司 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (10282782)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 多文化教育 / 公正 / 正義 / 衡平 / エクイティ / ハワイ / equity / social justice / 公正さ / 社会科 / equity pedagogy / エスノグラフィ / フィールドワーク / 授業研究 / 質的研究 |
研究成果の概要 |
本研究は,多文化化に伴って起こる多様性の問題について,多文化教育の中心概念である「公正」を基盤とした認識の仕方が有効であることを明らかにした。その際,理論的側面の検討だけでなく授業実践を手がかりとして考察した。 社会科教育における多様性の認識は,社会的事象の形式的側面と実質的側面の両方に配慮するという「公正」の認識の仕方で深まっていく。さらに「異なる扱いをして等しさを追究する」認識の仕方を育む際には、事実に即して認識を概念的に深めさせることも有効であるが,社会的な課題を仮想的に設定して問題解決の試行を繰り返し,選択肢が複数存在しうることの理解を図ることも有効であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現代の日本は国内の多文化化が著しい状態にある。価値観の多様性を認めて受け入れ,一方で自分の考え方を主張しながら異なる考え方の人たちと共存しようとすることは重要であるが,また難しいことでもある。異質なものとの共存には本質的に不平等を伴うことになる。なぜなら平等な扱いをすると不利な立場の者が置き去りにされてしまい,「等しさ」に迫ることにはならないからである。多様な集団が共存するには,すべての構成員を同じに扱っても集団の満足度は高まらない。むしろ差別は強まり格差は拡大する。共存のあり方について考えることは,人間のもつ不平等感をどう調整するかということである。
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