研究課題
基盤研究(C)
高輝度電子ビーム生成を実現するには、加速器入射部での電子ビームの挙動の理解が必要不可欠である。しかし、この過程には多数の加速器要素パラメータが寄与しており、加速器要素の全パラメータの最適化を行うことなく、電子ビームの挙動の理解は難しい。そこで、本課題において、加速器パラメータの多目的最適化に関する研究を行った。その結果、加速器パラメータ多目的最適化の研究基盤となるGUIツールを開発し、また、入射器においては、加速空洞の3Dモデルの有用性を示した。
本課題で開発を進める最適化ツールは、加速器の研究開発、ビームダイナミクス研究において必要不可欠な数値計算ツールであり、新型の加速器開発、複雑な挙動を示す電子ビーム挙動の解明へ貢献できる。また、既存の加速器であってもバンチ電荷を大きく増加するなどの電子ビーム性能の向上を図る場合には、各加速器要素パラメータの最適化が必須であり、そのうえで、各加速器要素の必要な性能などを決定できる。さらに、最適化ツールの実際の加速器への適用を計画しており、これが加速器開発初期段階から適用可能になれば、加速器の自動運転を可能する等、加速器の普及へ向けた大きなブレークスルーが期待できる。
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