研究課題/領域番号 |
15K04795
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
都築 正男 上智大学, 理工学部, 教授 (80296946)
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研究分担者 |
若槻 聡 金沢大学, 数物科学系, 教授 (10432121)
権 寧魯 九州大学, 数理学研究院, 准教授 (30302508)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 跡公式 / フーリエ変換 / L関数 / セルバーグ跡公式 / ワイル法則 / 熱核 / Arthur-Selberg跡公式 / アーサーセルバーグ跡公式 / 相対的跡公式 |
研究成果の概要 |
有理数体上の3次一般線形群上のカスプ的保型形式であって有限素点においていたるところ不分岐なものに対し、アーサー不変跡公式に表れる不変超函数のフーリエ変換を完全に計算し、実素点のデータで跡公式を明示的に書き下した。応用として、行列式1の正定値対称行列全体からなる5次元リーマン対称空間の3次ユニモヂュラー群による商空間のラプラシアンに対するワイル法則の誤差項評価を、既知の結果から対数オーダー改善することが出来た。更に、2次一般線形群に対しては、正則ヒルベルト形式の空間に対するJacquet Zagier型跡公式の局所項をすべて計算し、高次の保型L関数の中心値の非消滅性について新たな結果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
代数群上の保型形式(保型表現)の理解には、その空間に作用する様々な線形作用素のトレースの情報を得ることが重要である。そのための有効で強力な手段として、アーサー・セルバーグ跡公式が知られていた。それは、代数群のアデール化の既約表現や有理共役類に対して定義される不変超函数の無限線形和で記述される複雑な公式である。我々は、3次一般線形群を研究対象として、これらの不変超函数を有限素点で至る所不分岐な状況で考え、実素点でのヘッケ関数に対して計算可能な形で比較的簡明に書き下すことに成功した。応用としてワイル法則の誤差改善を証明した。更に、この研究は3次整環の数え上げ関数の誤差項の存在にも応用が期待される。
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