研究課題/領域番号 |
15K04901
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解析学基礎
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
野村 隆昭 九州大学, 数理学研究院, 教授 (30135511)
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研究協力者 |
伊師 英之
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 等質開凸錐 / 正定値対称行列 / 左対称代数 / 向き付けグラフ / ホブソンの公式 / クラン / 球面調和函数 / リー群の表現 / 双対ペア / Hobsonの公式 / 等質錐 / 等質錐の行列実現 / 基本相対不変式 / 対称錐の特徴付け / 調和解析 / 等質空間 / リー群 / 概均質ベクトル空間 |
研究成果の概要 |
(1) 等質開凸錐の実現:重み付き向き付けグラフ (weighted oriented graph) を援用して,任意の等質開凸錐を正定値実対称行列の部分錐を貼り合わせることによって実現した.この成果を踏まえて,基本相対不変式の次数によって,既約対称錐を特徴付ける定理を得た. (2) 古典解析におけるHobsonの公式の証明の現代化:この公式は1894年にHobsonにより発表されたものであるが,その証明は技術的で大変わかりにくい.研究代表者の野村はLie代数的な手法を取り入れて簡明な証明を与えることに成功し,学術論文として発表した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
等質開凸錐の理論は Vinberg に始まり,Koecher,Dorfmeister,Rothaus 等の研究者によって,理論的な整備がなされてきた.しかしながら,どの論文も難しく,とくに非専門家にとっては,等質開凸錐は明示的に記述される基本的な領域であっても,容易には近づけない対象であった.本研究成果はこの現状を打開し,等質開凸錐を応用する研究者に容易なアプローチの道を開くとともに,群作用のない等質開凸錐への一般化を図ることができると期待されるものである. オイラー作用素とラプラシアンとの交換関係を用いたHobsonの公式の証明は,すでにDunkl解析への応用がななされている.
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