研究課題/領域番号 |
15K04954
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学解析
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
菱田 俊明 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (60257243)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 非圧縮粘性流 / Navier-Stokes方程式 / 発展作用素 / Oseen流 / 外部問題 / 漸近展開 / 制御 / 長時間挙動 / 安定性 / 漸近挙動 / Stokes半群 / Oseen半群 / 最適制御 / Stokes流 / 減衰構造 |
研究成果の概要 |
非圧縮粘性流体の中を運動する物体と流体の運動の相互作用の解析を行った。3次元空間でself-propelled運動をする物体と流体の相互作用を考察し、物体の運動速度を小さく与えるとき、それを達成するように境界上で制御可能であることを示した。また、この解の安定性解析も念頭に、時間依存運動する物体周りでの線型化方程式の生成する発展作用素の長時間挙動を求めた。さらに、Finnのstarting問題に対しても新しい知見を導いた。2次元外部問題に対しては、物体が一定角速度で回転する場合に、定常流の空間無限遠での漸近展開を求めた。また、2次元並進物体の周りでのOseen半群の減衰評価を導いた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非圧縮粘性流と物体の運動の相互作用の問題、また物体の運動がその周りの流れに与える効果の解析は、未解明な事柄が多く、古くて新しい問題である。問題意識は数学の中で閉じておらず、流体物理学や流体工学においても重要な位置を占めるが、本研究によって、数学的な基礎をある段階まで与えることができたことは意義深い。特に、上記の成果の一つである境界での制御可能性について、制御関数は例えば水中を泳ぐ微生物の繊毛による駆動を表し、与えられた運動を達成するために繊毛をどのように使えばよいかに答えている。抵抗最小な最適制御解の安定性を調べるには、本研究で得られた発展作用素の時間減衰評価の応用が有効であると期待される。
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