研究課題/領域番号 |
15K04963
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学解析
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
飯田 雅人 宮崎大学, 工学部, 教授 (00242264)
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研究分担者 |
二宮 広和 明治大学, 総合数理学部, 専任教授 (90251610)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 非線形解析 / 反応拡散系 / 漸近解 |
研究成果の概要 |
反応拡散系は、生成・消滅・相互作用するモノたちの集団の密度分布が拡散によって移り変わる様子を記述する数理モデルである。反応拡散系の解として、密度分布の様々な動的パターンが現れることが、計算機シミュレーションによって予想されている。然るに、実在することが証明された動的パターンは未だ少なく、その点で反応拡散系の理論は開発途上にあると云える。 本研究では、角張った形状の動的パターン、及び各段差が異なる速度で移動する階段型形状の動的パターンが反応拡散系に発生する機構を理論的に明らかにするため、これらの特徴を抽出した漸近解と呼ばれる近似解の構成と挙動の解析に役立つ理論的基盤を整備した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
反応拡散系の解として出現することが数値的に予想されている動的パターンの存在を個別に証明する際に理論的な基盤となる「反応拡散近似」について、総合報告論文として出版することにより、反応拡散系に係る今後の漸近解析の発展に寄与できる。 副次的な結果として一例を示すと、常識的には近接相互作用である拡散とは何ら関係がないと思える遠隔相互作用さえも、拡散場での近接相互作用を記述する反応拡散系の特異極限として得られることが理論的に明らかになった。この事実は、反応拡散系を用いて解明できる未知の分野の裾野が意外と広大なことを暗示しているのでなかろうか。
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