研究課題/領域番号 |
15K04981
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学基礎・応用数学
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
只木 孝太郎 中部大学, 工学部, 教授 (70407881)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 典型性原理 / 量子力学 / アルゴリズム的ランダムネス / 確率解釈 / 多世界解釈 / 確率概念の操作的特徴付け / Martin-Loefランダム性 / アルゴリズム的情報理論 |
研究成果の概要 |
量子力学では確率概念が本質的な役割を果たす。この確率概念は波動関数の確率解釈(ボルン則)により量子力学に導入される。しかしながら、量子力学を記述する現代数学において、確率論とは測度論のことであり、確率概念の操作的特徴付けは未だ確立されていない。その意味で、現在の形の量子力学は、本来操作主義的であるべき物理理論としては、不完全であると考えられる。本研究では、アルゴリズム的ランダムネスの概念装置に基づいて、ボルン則を操作主義的に明確化した“典型性原理”と呼ぶ代替規則を導入した。そして、様々な観点からその有効性、妥当性、実用性を確証し、典型性原理を確立して、量子力学の操作主義的完全化を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
量子力学の中核にあるボルン則(波動関数の確率解釈)とアルゴリズム的ランダムネスを直接結び付ける試みは、これまでほとんど全く存在しなかった。特に、量子力学の公理系としての形式に深く立ち入り、アルゴリズム的ランダムネスと結び付ける研究は、私の知る限り、本研究が世界的に初めてのものである。本研究はアルゴリズム的ランダムネスに基づいて量子力学の物理理論としての完全化を達成しようとするものであり、量子力学に対する人類の理解を格段に深めるものであると私は考える。本研究の基礎科学に対する貢献、そして本研究の人類の世界認識・宇宙認識に対する貢献は計り知れないものであると私は考える。
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