研究課題/領域番号 |
15K05015
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 東北大学 (2018) 北海道大学 (2015-2017) |
研究代表者 |
田中 今日子 東北大学, 理学研究科, 客員研究者 (70377993)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 宇宙ダスト / 凝縮 / 核生成 / アモルファス / 結晶化 / 分子動力学計算 |
研究成果の概要 |
近年の赤外天文観測などにより、宇宙ダストは宇宙環境の中でアモルファス相(非晶質相)や結晶相などの状態を取ることが明らかになっている。宇宙ダストがどのような状態で生成し、進化するのかは相変化の初期に起こる核生成過程が鍵となる。我々は精度の高い核生成理論モデルの構築を目指し、主要な宇宙固体物質である水の気相からの凝縮核生成の分子動力学(MD)計算を行った。MD計算と理論モデルの比較検討により、半現象論的核生成モデルの妥当性を示し、新たなスケーリング則を提唱した。また気相から固相への相変化のMD計算により、相変化の始めに現れる凝縮核は液相である可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の特徴は、宇宙ダスト生成を考える際の最も根本となる基礎理論を、分子レベルで解明し、宇宙環境におけるさまざまな温度圧力場でも使える核生成モデルを導き出すことにある。核生成率の不定性は宇宙のみならず他分野に関わる未解決な大問題であるが、分子動力学計算は分子レベルでの全く新しい情報を得ることが可能であり、核生成過程を詳細に調べる強力なツールである。また粒子数を多くした大規模計算により、小さい核生成率かつ大きな凝縮核のデータを得ることが可能になった。この手法をさまざまな物質に広げることにより、宇宙環境に使える理論モデルを構築できる。
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