研究課題/領域番号 |
15K05074
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 (2017-2018) 名古屋大学 (2015-2016) |
研究代表者 |
松原 隆彦 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (00282715)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 宇宙物理学 / 宇宙論 / 宇宙の大規模構造 / 天体バイアス / 非線形摂動論 / 摂動論 / 原始ブラックホール / ハローモデル |
研究成果の概要 |
宇宙論的な非線形摂動論における独創的な理論手法である「統合摂動論」の枠組みの中では天体のバイアスを一般的に扱うことができる。天体バイアスの具体形については不定性があるが、バイアス関数というものが重要な役割を果たす。本研究では、いくつかの異なるバイアスモデルについて具体的にバイアス関数を求めることに成功した。さらにそれを用いて最終的な観測可能量であるパワースペクトルや相関関数などがバイアスの違いによってどのような影響を受けるかを系統的に調べた。その結果、大スケールになるほど、また、高赤方偏移になるほど、バイアスモデルによる違いは小さくなることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
宇宙の大規模構造の解析は、私たちの宇宙がどのようなものなのかを明らかにする上で重要な役割を担っている。その理論的理解を進める上で、天体バイアスの問題は克服すべき重大な課題の一つであるが、バイアスを第一原理から理論的に扱うことは不可能に近い。そこで天体形成のモデル化が必要になる。宇宙論的な解析においては大スケールの情報が有用であるため、大スケール側で天体バイアスの効果を系統的に調べられるようになったことは、重要な進歩である。将来行われる大規模な銀河サーベイの解析に対する基礎を与えることになり、それを通じて私たちの宇宙がどのようにできているのかという根源的な問題を実証的に調べることが可能になる。
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