研究課題
基盤研究(C)
重い電子系CeCu2Si2のCu核のNMRを高圧・強磁場下で遂行した。5.4~7.0 GPaの圧力、7~22Tの強磁場下で、Cu位置の電場勾配からCeの価数状態を、ナイトシフト(K)、核磁気緩和時間(T1)からスピン状態を調べた。5GPa以上では電場勾配、K、T1が同一の温度(T*)で減少することが明らかとなった。これは、電場勾配の変化を伴うクロスオーバーが起こっていることを示している。T*は、加圧により5.4GPaの20Kから7GPaの50Kまで単調に増大することが分かった。さらに、T*の磁場依存性は7~22Tの範囲で見られないことから、磁場誘起の価数転移の可能性は低いことも分かった。
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Physics Procedia
巻: 75 ページ: 296-302
10.1016/j.phpro.2015.12.035