研究課題/領域番号 |
15K05150
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
長谷 正司 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 先端材料解析研究拠点, グループリーダー (40281654)
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研究協力者 |
河野 昌仙
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 反強磁性交替鎖 / 量子相転移 / 混晶 / スピンギャップ / 中性子非弾性散乱 / 磁化 |
研究成果の概要 |
スピン3/2反強磁性交替鎖物質RCrGeO5 (R = Ho, Er, Nd)とNdCrTiO5の磁化と中性子散乱を測定し、磁性を調べた。過去に知られていたR = Y, Smの場合も含めて、全ての物質で、基底状態はボンド交替が強いダイマー状態であった。基底状態がボンド交替が弱いダイマー状態である物質は見つからなかった。 反強磁性スピン・クラスター物質も研究した。CuInVO5の磁気モーメントが小さいこと、FeVMoO7では、スピン5/2なのに量子ゆらぎが存在すること、Rb2Ni2Mo3O12のゼロ磁場での磁気秩序は、量子臨界点近傍の秩序のような、あまり安定ではない秩序だということが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
RCrGeO5 (R = Y, Sm, Ho, Er, Nd)とNdCrTiO5の研究の結果、2つのCrスピン間に働く交換相互作用の大きさがCr-Cr距離にとても強く依存することが分かった。Cr-Cr距離が少しでも長くなると、交換相互作用が急激に小さくなるため、これらの物質の2種類の交換相互作用の大きさが大きく異なり、ボンド交替が弱いダイマー基底状態が実現できなかった。 量子臨界点近傍の秩序は通常、圧力や磁場を加えて初めて現れる。Rb2Ni2Mo3O12では、大気圧下のゼロ磁場でも、量子臨界点近傍の秩序が可能なことが分かった。
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