研究課題/領域番号 |
15K05193
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 (2016-2018) 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 (2015) |
研究代表者 |
綿貫 徹 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子ビーム科学研究部門, 次長(定常) (30343932)
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研究協力者 |
町田 晃彦
蔡 安邦
山田 庸公
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 価数揺動 / 準結晶 / X線吸収分光 / 高圧 |
研究成果の概要 |
我々は、価数揺動準結晶という新奇な系の探索・創出を行った。その結果、Au-Sn-Yb準結晶において、2価と3価との中間価数状態のYbが準周期配列するという系が実現していることを明らかにした。これは、Au-Al-Yb準結晶に続く2例目の常圧で価数揺動状態の準結晶の発見である。ここで、Yb価数はYb吸収端近傍のX線吸収分光測定により2.18価であることを決定した。また、Eu系の近似結晶(準結晶と局所構造は同一だが、周期構造を持つ物質)についても、加圧によってEu価数を変化させ、価数揺動状態を形成できることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、準結晶と価数揺動という2つの研究を融合させることを目的としたものである。3次元の正20面体型準結晶は、3次元空間では周期性を持たないが6次元空間では周期性を持つという特異な構造をとり、その物性は未だに解明されていない。これに価数揺動を組合せることにより電荷自由度を持たせると、準周期の電荷秩序や電荷ガラスへの転移など従来にない特異な電子相が出現する可能性がある。本研究はこれらの舞台となる物質を発見・創成したものであり、固体物理の新たな発展に貢献するものである。
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