研究課題/領域番号 |
15K05198
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
引原 俊哉 群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (00373358)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2015年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | フラストレート量子スピン系 / ランダム量子スピン系 / 実空間繰り込み群法 / テンソルネットワーク / 密度行列繰り込み群法 / スピン・ネマティック状態 |
研究成果の概要 |
フラストレーションとランダムネスをもつ低次元量子多体系の研究を行った。二次元格子や梯子格子上のフラストレート量子スピン系を解析し、これらの系で、スピンネマティック状態やカイラル秩序状態などの、様々な新奇量子状態が実現されることを明らかにした。また、二次元格子を含んだ様々な格子上のフラストレート・ランダム量子スピン系に適用可能な数値計算手法として、ツリー型テンソルネットワークを用いた実空間繰り込み群法の改良を行い、それらの系に対する解析の精度向上を実現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スピンネマティック(SN)状態やカイラル秩序状態は、多スピン秩序変数で記述される新しいタイプの量子秩序状態として注目されている。本研究の結果は、それらの新奇量子秩序状態の理解を促進するものである。特に、通常の量子磁性体がもつ相互作用のみを含む系でSN状態が実現されうるという結果は、実在の物質におけるSN状態の実現可能性を拡げるものとしての意義をもつ。また、二次元フラストレート・ランダム量子多体系は、主に手法上の困難からその特性解明が妨げられていた。本研究で成されたテンソルネットワーク実空間繰り込み群法の改良は、その困難の克服における大きな進歩であり、今後の研究を進展させるものと期待される。
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