研究課題
基盤研究(C)
熱産生のしくみの理解を目的に、熱産生を1細胞レベルの温度変化として計測しようとする温度計測技術の開発と応用が進められているいっぽう、マクロスケールで測られる値と、細胞を均一な水とする単純化したモデルとを用いても、1細胞を対象としたこれまでの報告が説明できない。我々はこれを「10の5乗ギャップ問題」と名付け、計測における技術的な問題点の可能性、および単純化したモデルにおいて決定的に欠けている要素を、実験とモデルの両方向から議論してきた。本研究ではこの10の5乗ギャップの所在を明らかにすることを目的とし、細胞内に特有の環境は希薄な水系と異なるかどうか、実験的に確かめることを目的として研究を行った。
熱産生を生理的な役割とする細胞を用いた研究から、各種の細胞に特有の熱産生様式を見いだした。また細胞内温度変化を顕微解析する新しい手法の開発に成功した。さらに筋肉の細胞が、人工的な微小熱源からの放熱により収縮を誘導できることも新たに発見した。総説を含む8報の論文として公開に至り、所属機関からのプレスリリースや一般紙による特集記事として取り上げられるなど、当該分野のみならず、広く関連分野からの注目を集める成果として公開できた。
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すべて 国際共同研究 (7件) 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 7件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 5件) 学会発表 (26件) (うち国際学会 17件、 招待講演 14件)
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