研究課題/領域番号 |
15K05380
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
尾崎 弘行 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40204185)
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研究分担者 |
長谷川 真士 北里大学, 理学部, 講師 (20438120)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 共役ポリマー / 紫外光電子分光 / 準安定励起原子電子分光 / 第1原理計算 / 走査トンネル顕微鏡観察 / 化学・幾何・電子構造相関 / ナノケーブル / 幾何構造-電子構造相関 / 電子分光 / 第1原理計算 / 物理吸着系単分子層 |
研究成果の概要 |
分子エレクトロニクスの配線材料として期待される共役ポリマーの特性は化学式のみならず一般的には制御困難な立体構造や凝集構造にも依存する。本課題では、アルキル鎖で周期的に架橋され等間隔に保持されたall-trans共役鎖の配列であるナノケーブルの概念を提案し、電子分光、STM観察、第1原理計算により化学・幾何・電子構造の相関と精密制御の可能性を検討した。超高真空下で冷却したグラファイトの劈開面に物理吸着させたアルカテトラインの単分子層を重合すると、ポリジアセチレンとポリアセチレンが交互に並ぶナノケーブルを構築でき、その周期性に基づく特異な電子構造が発現することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
物理吸着系単分子層において鎖状分子の運動性を冷却によって調整しながら重合反応を誘起すると、立体構造と配列を精密に制御した共役ポリマーから成るナノケーブルを構築でき、その周期性に基づく特異な電子構造が現れることを明らかにした。さらに、共役鎖の種類とアルキル鎖の長さの選択により交差する異種鎖の軌道混合と隣接する同種鎖の分子間軌道混合の度合を調整してナノケーブルの電子構造を制御する可能性を示した本研究は、微視的構造の規定されたナノエレクトロニクス用ワイヤリングポリマーを開拓するボトムアップ的な研究の第一歩である。
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