研究課題/領域番号 |
15K05381
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
河内 宣之 東京工業大学, 理学院, 教授 (50161873)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2015年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | もつれ / 角度相関 / 二電子励起状態 / 角度相関関数 / Lyman-α光子 |
研究成果の概要 |
本研究代表者は、二原子分子の解離により、もつれ原子ペアが生成する可能性を理論的に指摘した。その研究によると、もつれの起源は、もつれ原子ペア状態が保有する対称性にある。したがって、この理論の実験的検証は、きわめて重要な課題である。本研究代表者の理論に依れば、その検証は、原子ペアが放出する光子ペアの角度相関測定により可能である。本研究課題では、水素分子(H2, D2,及びHD)の光解離によるLyman-α光子ペアの角度相関関数を測定し、その解析から2p原子ペア状態を同定した。その結果、2p原子ペアは、1重項状態と3重項状態が重なった、もつれ状態にあることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
もつれは、量子力学の根本であり、昨今では、量子計算の資源として盛んに研究が行なわれている。もつれた粒子系を作るためには、高度な制御技術を使用しなければならないと信じられてきた。しかしながら、本研究代表者は、二原子分子が解離すると、それが本来有している対称性のために、もつれた原子ペアが自発的に生成することを理論的に示した。本研究では、水素分子の光解離において、もつれた2p原子ペアが、自発的に生成することを、Lyman-α光子ペアの角度相関測定により実証した。
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