研究課題/領域番号 |
15K05395
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
|
研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
荒木 光典 東京理科大学, 研究推進機構 総合研究院, 研究員 (90453604)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2017年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
|
キーワード | チオフェノキシラジカル / Cavity Ring Down / 直線炭素鎖分子 / 吸収 / 電子遷移 / 星間分子 / 生命起源 / グリシン / 振動バンド / 宇宙天文観測 / パルス放電 / 炭素鎖分子 / 芳香族 / Top down / レーザー分光 / 宇宙空間 / アミノ酸 / イオン化 / 吸収線 / 放電 / プラズマ |
研究成果の概要 |
グリシンがアミノ基を持つことから、窒素末端を持つ直線炭素鎖分子HC5N+に着目した。Cavity Ring Down分光装置を用いて測定したところ、HC5N+のスペクトルを確認できた。この時、HC5N+はベンゾニトリルから放電によって作られた。すなわち、芳香族分子から直線炭素鎖分子が生成されることが示された。 近年、宇宙空間でベンゾニトリルが観測されたことから、チオフェノキシラジカルは第二のベンゼン誘導体としてその宇宙空間での存在が期待されている。また、生命原料元素である硫黄を含んでいる。本研究では、Cavity Ring Down分光により、これまで報告されていなかった振動バンドを観測した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
HC5N+の検出は、芳香族の放電で直線炭素鎖分子が生成することを示す。これは、産業廃棄物である芳香族から、ナノ炭素物質の原料である直線炭素鎖分子が生成できることを示す。したがって、宇宙の化学組成や化学進化だけでなく、産業面への応用の可能性を示すことができた。 また、チオフェノキシラジカルの振動バンドの検出からは、宇宙空間においてこの分子のピークが出現する波長を特定することができた。すなわち、今後、この分子の宇宙空間での探査が可能になった。これは、宇宙空間に存在する生命起源物質の検出が可能になったことを意味する。
|