研究課題/領域番号 |
15K05459
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
松坂 裕之 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (50221586)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | N-H還元的脱離 / 2核ルテニウム / イミド / アミド / ヒドリド / ルテニウム / 2核錯体 / カーバイド / N-ヘテロ環カルベン / 銅 / 銀 / 金 / 2核ルテニウム錯体 / イミド錯体 / 金属―配位子協奏作用 / ブレンステッド酸 / 付加反応 / アミド錯体 / イミド―ボラン付加体 / 2核ルテニウム錯体 / ボラン付加体 / 金属―窒素多重結合 |
研究成果の概要 |
トルエン中で2核ルテニウム錯体 [(Cp*Ru)2(mu-NPh)(mu-H)2] (2, Cp* = eta5-C5Me5) がN-H還元的脱離を起こし、アミドヒドリド錯体 [(Cp*Ru)2(mu-NHPh)(mu-H)(mu-eta2:eta2-C7H8)] (3) が生成することを見出した。反応速度解析と同位体効果の検討結果から、本反応は初期段階でのN-H還元的脱離が律速段階であることが判明した。さらにDFT計算を行い、本反応が活性化エネルギーのほぼ等しい2種類の遷移状態を経由して進行すると考えられることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
N-H結合の還元的脱離は、アンモニア合成に代表される、金属サイト上で進行するN-H結合形成反応および逆反応であるN-H結合開裂反応を理解するうえで決定的に重要な素反応過程であるが、固体状態および溶液中での分子構造の詳細を解明可能な均一系有機金属錯体を用いた研究は極めて限られていた。本研究では、2核ルテニウム錯体上でN-H還元的脱離が進行することを見出し、速度論解析と理論計算とにより詳細な反応機構を解明することにより、金属触媒上でのN-H結合形成および開裂に関する実験面からの分子レベルの理解をより深めることができた。
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