過去数百年における氷河変化の復元、検出、原因特定

• 研究課題/領域番号: 15K06228
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 水工学
• 研究機関: 東京大学
• 研究代表者: 平林 由希子 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (60377588)
• 研究期間 (年度): 2015-04-01 – 2018-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2017年度)
• 配分額: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円); 2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円); 2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
• キーワード: 地球温暖化 / 氷河 / 最適指紋法 / 気候モデル / 不確実性

研究成果の概要

広域氷河質量変化の観測値と再解析による復元値を整備し、4種の気候実験（全ての外力を考慮して過去を再現した実験、温室効果ガスなど人為的影響のみを考慮した実験、太陽活動や火山噴火など自然外力のみを考慮した実験と、外部からの外力を何も考慮しない気候の内部変動のみを計算する実験）を用いて、過去の氷河質量変化の検出と原因特定を最適指紋法で解析した。
その結果、過去の自然起源の外力は、過去の氷河質量を増加させる寄与があったこと、人為的気候変化は氷河の減少傾向に寄与していること、また、人為的気候変化による影響の方が大きいため、結果として過去の氷河質量は減少傾向であることが明らかになった。

研究成果

• [国際共同研究] アラスカフェアバンクス大学/コロラド大学(米国)
• [国際共同研究] ブレーメン大学(ドイツ)
• [国際共同研究] ユトレヒト大学(オランダ)
• [国際共同研究] スイス工科大学(スイス)
• [国際共同研究] ブリティッシュコロンビア大学(カナダ)
• [国際共同研究]
• [国際共同研究] アラスカフェアバンクス大学/コロラド大学(米国)
• [国際共同研究] ブレーメン大学(ドイツ)
• [国際共同研究] ユトレヒト大学(オランダ)
• [国際共同研究] スイス工科大学(スイス)
• [国際共同研究] ブリティッシュコロンビア大学(カナダ)
• [国際共同研究]
• [雑誌論文] アジア高山域における気象外力に起因する氷河融解量予測の不確実性 (2018)
  • 著者名/発表者名: 渡辺 恵, 柳川 亜季, 平林 由希子, 渡部 哲史, 坂井 亜規子, 鼎 信次郎
  • 雑誌名: 土木学会論文集B1(水工学） 巻: 74
  • NAID: 130007628199
  • 査読あり
• [雑誌論文] 衛星観測を用いた中央ヨーロッパにおける氷河のデブリ被覆分布推定とデブリの影響評価 (2018)
  • 著者名/発表者名: 佐々木 織江, Yong Zhang, 平林 由希子, 鼎 信次郎
  • 雑誌名: 土木学会論文集B1(水工学） 巻: 74
  • NAID: 130007628272
• [雑誌論文] Glacier mass balance and its potential impacts in the Altai Mountains over the period 1990-2011 (2017)
  • 著者名/発表者名: Zhang Yong、Enomoto Hiroyuki、Ohata Tetsuo、Kitabata Hideyuki、Kadota Tsutomu、Hirabayashi Yukiko
  • 雑誌名: Journal of Hydrology 巻: 553 ページ: 662-677
  • DOI: 10.1016/j.jhydrol.2017.08.026
  • 査読あり
• [雑誌論文] Contributions of natural and anthropogenic radiative forcing to mass loss of Northern Hemisphere mountain glaciers and quantifying their uncertainties (2016)
  • 著者名/発表者名: Hirabayashi, Y., K. Nakano, Y. Zhang, S. Watanabe, M. Tanoue and S. Kanae
  • 雑誌名: Scientific Reports 巻: 6 号: 1 ページ: 29723-29723
  • DOI: 10.1038/srep29723
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [学会発表] Uncertainty of glacier runoff projection from precipitation data for High Nountain Asia (2016)
  • 著者名/発表者名: Watanbe, M., Y. Hirabayashi, S. Yoshikawa, S. Kanae
  • 学会等名: AGU Fall Meeting
  • 発表場所: サンフランシスコ（USA)
  • 年月日: 2016-12-12
  • 国際学会
• [学会発表] Global-scale analysis of satellite-derived debris distribution on glaciers (2016)
  • 著者名/発表者名: Sasaki, O., O. Noguchi, Y. Zhang, Y. Hirabayashi, S. Kanae
  • 学会等名: AGU Fall Meeting
  • 発表場所: サンフランシスコ（USA)
  • 年月日: 2016-12-12
  • 国際学会
• [学会発表] GCMに起因する氷河モデルを用いた氷河面積予測差 (2016)
  • 著者名/発表者名: 渡辺恵, 平林由希子, 渡部哲史, 吉川沙耶花, 鼎信次郎
  • 学会等名: 水文・水資源学会2016年度総会・研究発表会
  • 発表場所: コラッセふくしま（福島県福島市）
  • 年月日: 2016-09-15
• [学会発表] Global-scale analysis of satellite-derived debris distribution on glacier (2015)
  • 著者名/発表者名: Sasaki O., O. Noguchi, Y. Zhang, Y. Hirabayashi and S. Kanae
  • 学会等名: AGU Fall meeting
  • 発表場所: サンフランシスコ（USA)
  • 年月日: 2015-12-14
  • 国際学会
• [学会発表] GlacierMIP - A model intercomparison of global-scale glacier mass balance models and projections (2015)
  • 著者名/発表者名: Hock, R., B. Marzeion, A. Bliss, R. Giesen, Y. Hirabayashi, M. Huss, V. Radic and A. Slangen
  • 学会等名: AGU Fall meeting
  • 発表場所: サンフランシスコ(USA)
  • 年月日: 2015-12-14
  • 国際学会
• [学会発表] 全球氷河モデルによる小氷期前後の氷河の前進と後退の再現性評価 (2015)
  • 著者名/発表者名: 前田英俊, 平林由希子
  • 学会等名: 水文・水資源学会2015年度総会・研究会
  • 発表場所: 首都大学東京（東京都八王子市）
  • 年月日: 2015-09-09
• [学会発表] Impact of terrestrial glacier meltwater on water availability (2015)
  • 著者名/発表者名: Tanoue, M., S. Watanabe, T. Tsunekawa, N. Hanasaki, and Y. Hirabayashi
  • 学会等名: Asia Oceania Geosciences Society, 12th annual meeting, together with the 7th Asia Pacific Association of Hydrology and Water Resources Conference
  • 発表場所: シンガポール(シンガポール）
  • 年月日: 2015-08-02
  • 国際学会