研究課題/領域番号 |
15K06250
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
土木計画学・交通工学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
出村 嘉史 岐阜大学, 工学部, 准教授 (90378810)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2015年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 水系基盤 / 土地改良 / 用排水幹線改良事業 / 支派川改修事業 / 木曽川上流改修事業 / 都市計画下水道事業 / 地方(地域)計画 / 岐阜市 / 下水道計画 / 忠節用水 / 地域連携プロセス / 地域計画 / 近代水利 / 中小河川改良事業 / 広域的社会基盤形成 / 段階的形成 / 治山治水 / 近代システム |
研究成果の概要 |
岐阜市とその南に広がる長良川流域を対象に、河川改修事業から農地改良事業、そして都市計画事業へと至る一連の土地の形成過程について、遺された文献史料や実際の空間情報を整理し、近代思想に基づく水系基盤の成り立ちとその必然を実証的に示した。内務省・農林省が協調的に事業を進められるよう、岐阜県技師を中心とした県吏員および地元の地主層が広域の連携を構築した事実とその方法、その上流の岐阜市が「地方計画的」水収支の視野を受け継ぎ全国初の分流式下水道を完成させた事実とその解法が明らかになり、各立場の連携の広がりに伴い複数の基盤整備事業を束ねるビジョンが柔軟に成長していたことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近代以降の都市計画制度は、内務省都市計画課が範疇と定めたスキームを中心的手法としており、これらに関連する豊富な研究の蓄積がある。一方、同制度の範疇外である周辺農業地域や河川領域における基盤は、別の専門領域とされてきた。沿川の土地改良に関しては歴史学の分野に地道な研究の蓄積があり、河川行政に関しても同様に豊富な蓄積があるが、同じ水利を対象にしながら互いに不可視であった。近代初期から孜々営々と形成されてきた水系のマネジメントは、これらの領域を超えるものであり、本研究で明らかにされた広域システム形成経緯の解明は、この点において学術的新規性とこれからの計画的視点に柔軟性をもたらす大きな意義を持つ。
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