研究課題/領域番号 |
15K06323
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築環境・設備
|
研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
臼杵 尚志 香川大学, 医学部附属病院, 准教授 (90232834)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 手術室 / 体温 / 術中低体温 / 空調 / HEPAfilter / 医療 / 手術室の空調 / 患者低体温 / 術者の快適性 / サーモグラフィ |
研究成果の概要 |
手術中の患者体温の低下は種々の合併症の原因になるが、その主な原因は患者に適した室温より低い術者の快適温に合わせて室温を下げる事である。この対策として患者向けの空気と術者向けの空気の温度を独立して設定できる空調を考案し、実験環境下での検証後に、その空調を備えた手術室を建設した。その手術室と古い手術室で実施した腹腔鏡下の胃切除例と大腸切除例について体温が術前より0.5℃以上低下する測定ポイントをカウントした。その結果、古い手術室では胃と大腸で28.0%、35.1%、新しい手術室ではそれぞれ1.9%、9.3%の測定点で体温低下を認めた。以上より、新しい空調設備は患者の体温低下抑制に有用と言える。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
手術時の合併症に関わる体温低下を回避する目的で多くの患者保温具が用いられているが、その保温具が使い難い術式も珍しくない。また、この保温具は術者にとっては必ずしも快適でなく、保温具の使用が術者のパフォーマンスに影響するとの報告もある。今回の空調設備は患者側には温かい空気を送り、一方、術者側には涼しい空気を送るため、術者にとっても快適であり手術の精度に影響しない。同時に室温を必要以上に下げる必要がないため、患者の体温低下も起こさない。つまり、術者も快適で最高のパフォーマンスを発揮でき、患者にとっても合併症が起きにくいだけでなく手術の精度が上がる利点がある。
|