研究課題/領域番号 |
15K06411
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築史・意匠
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研究機関 | 愛知産業大学 |
研究代表者 |
石川 清 愛知産業大学, 造形学部, 教授(移行) (40193271)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 中世 / イタリア / フィレンツェ / 塔状住居 / 建築史 / 様式史 / 住宅建築 / パラッツォ / 都市形成史 / 中世建築史 / 都市国家 / 都市形成 |
研究成果の概要 |
1172年に建設された都市壁の中を数多くの塔状住居が占拠していた。11世紀後半にはフィレンツェ政府は都市の周辺領域から税の徴収を開始し、法的規制の緩和策によって周辺領主たちを都市内に移住させた。移住した周辺領主たちは、複数の塔を隣接させて組織的編成して集住することで、都市外からも都市内からも自らを防御する体制を維持しつつ都市内での影響力を確保しようとした。本研究では、中世フィレンツェの塔状住居の様態とその発展・衰微の過程を把握するとともに、その後の都市邸館(パラッツォ)の住居形式に与えた影響を、都市国家フィレンツェの支配体制・都市整備との関連において明らかにする。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
13世紀は、都市フィレンツェのコムーネが貴族の支配と彼らの軍事的共同体から公的権威をもつ中立の制度国家へと変化していく闘争の世紀であった。都市周辺から都市内に移住した人々が都市内抗争の防備のために建設したのが塔状住居であり、その軍事的共同体を組織した。それらは都市内の市民に脅威を与えていた。初めて市民層によって形成されたポーポロ政府は、それらの脅威を減少させることに努力し、その抗争の中で多くの塔状住居群は倒壊され、あるいはその用途を変質していった。その様態を建築史学的に明らかにした。
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