研究課題/領域番号 |
15K06563
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
触媒・資源化学プロセス
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
中山 哲 北海道大学, 触媒科学研究所, 准教授 (10422007)
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研究協力者 |
ニシャン ナイエル
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2015年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 第一原理計算 / 不均一系触媒 / 第一原理分子動力学法 / 酸化セリウム / 第一原理シミュレーション |
研究成果の概要 |
本研究では不均一系触媒反応において、熱揺らぎや溶媒効果が触媒活性に及ぼす影響を第一原理計算によって検討した。特に、酸化セリウム触媒を対象とした第一原理分子動力学計算を行い、界面の酸・塩基点の役割や酸化還元特性について検討した。具体的には、酸化セリウムに2-シアノピリジンが吸着することで強塩基点が発現する機構に関しては、特異な吸着構造を見出し、アクリルニトリルのメタノール付加反応に対して、メタノール溶媒を露わに含んだ計算を行い、反応機構を解明した。また、二酸化炭素とメタノールからの炭酸ジメチル合成においても、分子動力学計算によって酸素欠陥を介する中間体の存在を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの不均一触媒反応の理論計算の多くは、実験的に報告(仮定)された各中間種や活性種において、気相中または簡素にモデル化された溶媒(例えば連続体モデル)中での安定構造と遷移状態を求める研究がほとんどであった。本研究の特色は、これまでの静的なポテンシャル曲面の議論だけでは得ることのできなかった動的な反応機構(熱揺らぎやエントロピーの効果)に着目し、不均一系触媒における触媒反応のシンプルな原理抽出を目指し、さらにその揺らぎや溶媒効果を制御した合理的触媒設計への指針を与えるものである。
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